WEBだからローコストでどんどん試せる!経営や事業デザインにもっと活かせるA/Bテストの秘められた可能性
前回の記事で、WEBサイトの運用は事業全体をデザインすることに他ならない、というお話をしました。私自身も経営者として、どのようにして自分たちの提供するサービスに価値を感じていただくかを日々考えています。今回は、その一助となるWEBの使い方についてお話しします。
WEBだからこそできる、ローコストなテストマーケティング
通常のマーケティングでは、市場をセグメントし、ターゲットを絞り込み、ポジショニングを決めたら、商品を開発して作って広告を出して…という膨大な時間とコストがかかります。多くの社員を動かすことになり、乗り越えるべき壁もたくさんそびえています。
新しい事業を始めたいときや、新しい顧客層を開拓したいとき。そんなときにぜひ使ってみていただきたいのがA/Bテストです。例えば同じ商品でもPRする切り口を変えてみる。アピールするターゲット層を変えてみる。このようにパターンを変えたWEBページを数種類作って同時期に走らせて、市場の反応を見る手法です。
WEBであれば、商品を開発したり、施設を改装したり、紙のチラシを印刷して撒くよりもずっとコストを抑えて、これまでとは別の顧客に対して自社を知ってもらうことが可能です。広告も比較的安い予算で打てるので、より多くのデータを取得することができます。
大切なのは、「強み」の整理
このようなA/Bテストをするときにポイントとなるのは、何と何を比べるかという「軸」です。この軸を考えるのにあたってはお客様のご協力が欠かせません。お客様の業界について、商品やサービスの強み。弱み。競合他社について…。
まず確認しないといけないのは「商品力」です。お客様の商品・サービスに、競合他社と戦い、市場に価値を問うだけの強みがあるか。まずは商品・サービスそのものを見直し、整理するところから始める必要があります。
事業の軸となるのは、「自社の強み」「競合他社と差別化できる点」「顧客のニーズ」の3つが重なる点。
この軸がしっかりしていると、A/Bテストをしたときに市場の反応は得られやすくなります。逆にこれらが漠然としていると、テストをしてもユーザーの反応がほとんどなかったり、有意義な結果が得られないことが多いです。
上の表を例にとって見てみましょう。
老舗のスイーツ店が普通のショートケーキを売っても競合他社との差別化はできませんね。お中元やお歳暮のニーズはあるでしょうが、こちらも他に多く競合がいます。でも例えば地元の食材だけを使った「○○ロール」を売り出したらどうでしょう。そこでしか買えない特別な味にお客さんは集まるはずです。
山の中にあるホテルだとビジネスマンの利用はほとんどないでしょう。これまで通り家族をターゲットにしているだけでは今以上の売り上げは見込めません。では外国人のニーズに着目してみてはどうでしょうか。これはWEBを使ってテストしてみる価値がありますね。
おしゃれなインテリアが自慢シェアオフィスなら、女性専用をうたってみてもいいかもしれません。ただどれくらいニーズがあるかわからないので、女性向けのページを作ってまずはWEB上で募集してみると、どのくらい反応があるかわかるでしょう。
失敗から得られるものも大きい
A/Bテストをすると、経営者が描いた事業のストーリーと、市場のニーズとのギャップが見えることもあります。時には失敗したと感じることもあるでしょう。しかし、失敗があれば、それを活かして次の行動につなげることができます。この過程そのものが必ず会社の財産になります。
WEBの良さは、新しいアイデアをローコストで形にして、どんどん試せる点にあります。A/Bテストの結果をリアルでの行動につなげて、強い事業の軸を作り上げていきましょう。
WEBサイトの運用=事業をデザインすること
「WEBサイトの運用=事業全体をデザインすること」に気が付き、実際にWEBを経営に役立てている経営者はまだそれほど多くありません。A/Bテストを通じて得られた知見は、経営や事業方針を考えていく上できっと役立つ材料になるはずです。
まずは低予算の広告から始めてみてもよいでしょう。わからないことやお悩みごとがあればこちらからお気軽にお問い合わせください。
WEBを使ったテストマーケティング、ぜひ実践してみてください!
AMRをフォローしませんか?